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先生とセンセー [雑感]

久々の更新となってしまいました (^^)


先日、ある生徒さんからこんなことを言われました。

「センセー、パソコンを新しくしたらすっかり操作がわからなくなっちゃいました。
以前のパソコンは操作が簡単だったのに、新しいのはダメねー。
どんどん変わっちゃって、私たちの世代にはついていけないわー」


ふむふむ。

さてその方のパソコンですが、機種そのものは変わったものの、中に入っているソフトは以前と同じ「Windows 10」。

つまり以前のパソコンと実は全く同じものなのです。

ワードやエクセルも、バージョンが新しくなったためデザインは少し変わりましたが、配置や機能は以前とほとんど変わっていません。

変わったところと言えば本体の色と一部のキーの配列が少々違うぐらい。

つまり、パソコンが変わったので操作が難しくなったと感じるのは、申し訳ありませんがその方の勘違いだったんですね。


とは言え、お気持ちはわからないでもありません。
物事がうまく行かないとき、人は誰でもどこか自分以外のところへ原因を求めたくなるものです。

もちろん私自身も例外ではありません。

それで普段でしたら、「ああ確かにそうですね~」ぐらいで話を流すのですが、その方は教室の生徒さんの中でもとりわけ理解力が高くお話の分かる方。
しかも非常に熱心で向上心のある方でもあります。

それで私も、いつになく「きちんと教えてあげたい」と思ってしまったんですね。


それでつい、

「いやいや、それはパソコンのせいではないんですよ…」

と言いかけました。

その後には続けて、パソコンの仕組みやハードとソフトの関係、パソコンを使いこなすための心構えのようなことまでお話しして差し上げるつもりでした。

(それは全くの親切心から、もしくはパソコンのインストラクターとしての自負の気持ちからでした。)

でも結局、それをお話しすることはできませんでした。

なぜなら、上の言葉を言いかけたところで


「パソコンのせいでないなら、(できないのは)私のせいということですね?」


と言われてしまったからです。

少しムッとされたように感じました。


正直、「しまった!」と思いました。

ご本人のプライドを傷つけてしまったと反省しましたが、もはや後の祭り。

その後はちょっと気まずい時間が流れました。



教室の生徒さんとパソコン教室のセンセーでは、知識や経験が違うのは当たり前(だから習いにいらっしゃるわけですしね)。

ですからインストラクターである私が生徒さんを、そのスキルの未熟さゆえに笑うようなことは絶対にあり得ません。


それからもう一つ。

パソコン教室の「先生」になったからと言って、誰もが優れた教え手であるわけではありません。

人の価値はその肩書で決まるわけでなく、知識や経験の量のみならずその人の姿勢や在り様によって評価されたり尊敬されたりするのだと思います。

どんなに「私は先生でござい」と胸を張ったところで、中身が伴わなければ誰も教室に来てはくれないでしょう。

私が自分のことを「センセー」とおちゃらけて呼ぶのは、「先生」なんて呼ばれるのが恥ずかしいからなんですね。

先生なんてエラそうだし、そんなに立派な者でもないですしね。

教室の生徒さんとは、先生と生徒さんというよりも、共にパソコンを趣味に持つ仲間同士、ただ僕の方がちょっとだけ先を行っている先輩、横並びの関係だといつも思っています。


逆にそう思えばこそ、今回はついつい力が入ってしまったのかもしれません。

その生徒さんの未熟さや勘違いを笑うつもりは端(はな)からありません。

僕もまた、かつては初心者でしたから。

ただ僕が歩んできた過程を少しでも参考にしてもらえたらと思っただけでした。

でもそれをうまくお伝え出来なかったのは、やはり僕自身が未熟であったからだと反省しています。


やっぱり僕は、いつまでたっても「センセー」なんだなと、改めて思いました。

でも、それでよいとも思っています。

どこまで行っても発展途上。
でも歩みを止めず、進み続けていきたいなと思っていますよ。



ちなみに件の生徒さんとは、その後も楽しく学び合っています。

で、次はもっと上手に、僕の知っていることをお伝え出来ればなあと、密かに機会をうかがっています[わーい(嬉しい顔)]

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